保育園に通いはじめると、「そろそろトイトレを始めましょうか」と先生から声をかけられることがあります。でも、仕事と家事で手いっぱいの毎日に、トイトレまで加わると思うと気が重くなりますよね。「夏に始めたほうがいいって聞くけど、もう過ぎてしまった」と焦っているママもいるかもしれません。
こんなことで困っていませんか?
- 保育園ではトイレに行けているのに、家ではなかなか進まない
- 園と家でやり方がちがっていいのか分からない
- トイトレは夏に始めるべき?時期を逃したかもと不安
- 共働きで、家でトイトレに時間をかけられない
保育士として10年以上トイトレに関わってきて伝えたいのは、トイトレは家だけでがんばるものではない、ということです。保育園では毎日の流れの中で自然にトイレに誘っているので、家では「園と少し足並みをそろえる」くらいで十分。夏を逃しても遅すぎることはありません。今回は、保育園と連携しながら、ママががまんしすぎずに進めるコツを解説します。
保育園ではトイトレをどう進めている?
園によって方針はちがいますが、一般的な進め方を知っておくと、家での関わり方がイメージしやすくなります。
生活の流れの中で誘うことが多い
保育園では、朝のおやつの前、外遊びの前後、お昼寝の前後など、生活の区切りでトイレに誘うことが多いです。「〇分ごとに」ではなく、活動の切りかえに合わせて「行ってみようか」と声をかけます。お友だちが座っている姿を見て「自分も」とまねしたくなるのも、集団ならではのよさです。
保育士が大切にしていること
保育士は、出なくても座れたことを認めること、失敗しても責めないこと、無理に長く座らせないことを大切にしています。トイレに行くこと自体を「嫌なこと」にしないのが、いちばんのポイントです。
保育士ゆずせんせいのひとこと
「園ではできるのに家ではできない」は、本当によくあることです。お友だちの影響や、決まった流れがある園のほうが進みやすいだけ。おうちの関わりが足りないわけではありませんよ。
家と保育園で連携するコツ
トイトレをスムーズに進めるには、園と家で情報を共有しておくことが大切です。とはいえ、家で園と同じことを全部する必要はありません。
連絡帳や送迎時に聞いておきたいこと
| 聞いておきたいこと | 家での生かし方 |
|---|---|
| どのタイミングで誘っているか | 家でも「起きたら」「お風呂の前」など同じ区切りで誘う |
| トイレでの声かけの言葉 | 「シーシー」など同じ言葉を使うと伝わりやすい |
| 日中はパンツかおむつか | 家での切りかえ時期の参考にする |
| 成功しやすい時間帯 | 朝や帰宅後など、家で誘うタイミングを絞る |
送迎の短い時間で「最近トイレどうですか?」と一言聞くだけでも十分です。先生も、家での様子を知れると関わり方を工夫しやすくなります。
家では「1日1〜2回」から
共働きの家庭では、平日は朝起きたときと、お風呂の前だけトイレに誘う、くらいでも大丈夫です。週末に少しゆっくり取り組むなど、家庭のペースに合わせて調整しましょう。忙しい朝に無理に誘って泣かれると、お互いにつらくなってしまいます。
園の持ち物の準備はまとめて
トイトレが始まると、園から布パンツや着替えを多めに、とお願いされることがあります。パンツや着替えにはまとめて名前を書いておき、ロッカーの補充用を小分けにしておくと、朝の支度がラクになります。
トイトレは夏に始めるべき?
「トイトレは夏がいい」とよく言われます。たしかに夏ならではのよさはありますが、夏でなければいけないわけではありません。
夏に始めるメリット
夏は薄着で着替えが少なく、洗濯物も乾きやすい季節です。パンツで失敗しても体が冷えにくく、大人も子どもも負担が少なくすみます。保育園でも、夏に布パンツへ切りかえる子が増える傾向があります。
夏以外でも大丈夫な理由
トイトレの進み具合は、季節よりも子どもの体と心の準備に左右されることが多いです。秋や冬でも、次のような様子が見られれば始めどきの目安になります。
- おしっこの間隔が2時間くらい空くことがある
- ひとりで歩いてトイレまで行ける
- 「出た」「チー」などを言葉やしぐさで伝えられる
- トイレや便座に興味を示す
寒い季節は、トイレや脱衣所を暖めておく、便座カバーで冷たさをやわらげるなど、ちょっとした工夫で取り組みやすくなります。逆に、引っ越しや下の子の誕生、職場復帰の直後など、生活が大きく変わる時期は、少し様子を見てから始めても問題ありません。
保育士ゆずせんせいのひとこと
夏を逃したと焦る必要はありません。保育園では、季節よりも「その子が準備できているか」を見て声をかけています。今の時期からでも、ゆっくり始めて大丈夫ですよ。
共働きでも続けやすい家での進め方
平日は時間が限られるからこそ、家では「がんばる日」と「ゆるめる日」を分けて考えるのがおすすめです。
平日は「園の続き」と考える
平日の家での役割は、園で積み重ねていることを途切れさせない程度で十分です。帰宅後や寝る前にトイレに誘い、出なくても「座れたね」で終わりにしましょう。夜や外出のときはおむつに戻しても問題ありません。おむつとパンツを行ったり来たりするのは、トイトレ中にはよくあることです。
週末はパンツで過ごす時間をつくる
時間に余裕のある週末は、家にいる午前中だけパンツで過ごしてみるなど、短い時間から試してみましょう。おもらしをしたときは、責めずに「冷たかったね、着替えようね」とさっと片づけます。床の掃除がしやすいよう、レジャーシートやタオルを敷いておくと、大人の気持ちもラクになります。
うまくいったことは園にも伝える
「週末に家のトイレで出ました」と園に伝えると、先生も園での声かけに生かしてくれます。園と家で小さな成功を共有し合うと、子どもも「どこでもできた」と自信を持ちやすくなります。
トイトレで気をつけたい安全面と相談先
補助便座や踏み台を使うときは、ぐらつかないか確認し、座っている間は大人がそばで見守りましょう。トイレのドアで指をはさまないよう、開け閉めにも注意が必要です。
おしっこのときに痛がる、回数が極端に多い、便秘が続くなど体のことで気になる様子があれば、かかりつけの小児科に相談してください。進み具合で不安があるときは、園の先生や乳幼児健診の場で聞いてみるのもおすすめです。ママ自身が疲れてつらいときは、自治体の子育て相談窓口を頼ってもいいんですよ。
まとめ:まずはこれだけ試してみて
トイトレは、保育園と家が少しずつ同じ方向を向いていれば、それだけで進みやすくなります。家で全部背負わず、園の力も上手に借りていきましょう。
まずはこの3つから
- 送迎時に、園で誘っているタイミングと声かけの言葉を聞く
- 家では朝とお風呂の前など、1日1〜2回だけ誘う
- 夏にこだわらず、子どもの準備のサインを見て始める
がまんしすぎず、トイトレは保育園と二人三脚で。ママの負担が軽いことが、子どもが安心してトイレに向かえる環境につながります。
