イヤイヤ期1歳の着替え・歯磨き・外出、嫌がるときの保育士のコツ

1歳を過ぎたころから、着替えも歯磨きも「イヤ!」。出かけようとすると玄関で座り込んでしまう。毎日のことだからこそ、朝や夜のちょっとした場面がどんどん重たく感じてきますよね。とくに職場復帰が近いママにとっては、「このままで朝の支度が回るのかな」と不安になるところだと思います。

こんなことで困っていませんか?

  • 1歳なのにもうイヤイヤ期?と戸惑っている
  • 着替えのたびに逃げ回られて、毎朝ぐったりする
  • 歯磨きを嫌がって泣くので、ちゃんと磨けているか心配
  • 外出の準備や帰り道で動かなくなり、予定どおりに進まない

保育士として10年以上、たくさんの1歳さんと過ごしてきましたが、着替え・歯磨き・外出を嫌がるのは、とてもよくある姿です。ママの関わり方が悪いわけではありません。「自分でやりたい」「今はこれを続けたい」という気持ちが育ってきたサインでもあります。完璧にこなそうとがまんを重ねるより、お金をかけない小さな工夫から、ラクになる方法を一緒に探していきましょう。

イヤイヤ期は1歳から始まることも多い

イヤイヤ期というと2歳のイメージが強いかもしれません。でも、1歳半ごろから「イヤ」が増えてくる子は少なくありません。始まる時期や強さには個人差が大きく、早い・遅いで心配しすぎなくて大丈夫です。

1歳のイヤイヤの背景にあるもの

1歳ごろは、歩けるようになり、できることが一気に増える時期です。その一方で、気持ちを言葉で伝える力はまだ育っている途中。「自分でやりたい」「まだ遊びたい」という思いがあっても、うまく言えないので「イヤ」や泣く・のけぞるといった形で表に出やすくなります。

つまり、1歳のイヤイヤは「わがまま」というより、気持ちと言葉のあいだにすき間がある状態です。大人がその気持ちを言葉にして代わりに伝えてあげるだけで、少し落ち着くこともあります。

1歳と2歳のイヤイヤのちがい

目安 よく見られる姿 関わり方のポイント
1歳前半〜半ば 体をのけぞる、泣く、首を振る 気持ちを代弁し、気分を切りかえる工夫を
1歳後半 「イヤ」「ジブンデ」が増える 小さな「自分で」を任せる場面をつくる
2歳ごろ こだわりが強くなり、主張がはっきりする 2択で選ばせる、見通しを伝える

あくまで一般的な目安です。表のとおりに進まなくても問題ありません。

保育士ゆずせんせいのひとこと

保育園でも、1歳クラスは「イヤ」の大合唱になる時期があります。それだけ自分の気持ちがはっきりしてきた証拠。成長の途中なんだな、と少し引いて見てみてくださいね。

着替えを嫌がるときの工夫

着替えは毎日、しかも時間に追われるタイミングで起こりやすい場面です。まずは「全部やらせよう」「すぐ終わらせよう」を手放すところから始めてみましょう。

「選ぶ」と「ちょっとだけ自分で」

保育園では、服を2枚見せて「どっちにする?」と選んでもらうことが多いです。自分で決めたという気持ちがあると、着替えに向かいやすくなります。また、ズボンを足首まで大人が通して、最後に引き上げるところだけ子どもに任せるなど、「最後のひと手間」を渡すのもおすすめです。できたら「自分でできたね」と短く伝えましょう。

遊びにしてしまう

「トンネルから手が出てくるかな?」と袖を通したり、「シャツからお顔がばあ!」とかぶったり。着替えを小さな遊びにすると、気持ちが切りかわりやすくなります。毎回うまくいかなくても大丈夫です。

朝の時間を少しだけ短くする工夫

前の晩に、着る服をひとまとめにして置いておくだけでも朝の負担は減ります。ボタンが少ない服や、頭が通しやすい服を選ぶのもひとつの方法です。どうしても嫌がる日は、パジャマのまま朝ごはんを食べて、少し落ち着いてから着替えるなど、順番を入れ替えてもかまいません。

歯磨きを嫌がるときの工夫

歯磨きは「虫歯が心配」という気持ちもあって、つい力が入りやすい場面です。でも、毎回泣かせてしっかり磨くより、嫌な印象をつくりすぎないことも大切にしたいところです。

「自分で磨く」と「仕上げ」を分ける

まずは子ども用の歯ブラシを持たせて、自分で口に入れてみる時間をつくります。そのあと大人が仕上げ磨きをする、という2段階にすると受け入れやすくなる子もいます。歯ブラシをくわえたまま歩くと危ないので、自分で磨くときは必ず座って、大人が見ているところで行いましょう。

短く、楽しく、終わりを見せる

「10数えたらおしまいね」と終わりを伝えたり、歌をうたいながら磨いたりすると、見通しが立って安心しやすくなります。仕上げ磨きは、寝転がった姿勢でひざに頭をのせると、口の中が見えやすく短時間で済みやすいです。

1回で完璧に磨けなくても、1日の中で落ち着いているタイミングにしっかり磨ければ大丈夫、と考えると気持ちが少しラクになります。歯や口の中で気になることがあるときは、かかりつけの小児歯科や小児科、自治体の歯科健診で相談してみてくださいね。

保育士ゆずせんせいのひとこと

保育士は「歯磨き=嫌なこと」にならないよう、短く切り上げることを大切にしています。泣いた日があっても、次の日また笑顔で誘えば十分ですよ。

外出や帰り道で動かないときの工夫

出かけたいのに靴をはかない、公園から帰ろうとすると座り込む。外出まわりのイヤイヤは、時間が読めないぶん大人の焦りも大きくなりがちです。

見通しを先に伝える

1歳でも、何度もくり返すうちに「次はこうなる」が少しずつわかってきます。「すべり台をあと1回したら帰ろうね」「靴をはいたらワンワンを見に行こう」など、次の楽しみとセットで伝えてみましょう。保育園でも、活動の切りかえ前に声をかけておくことが多いです。

安全をいちばんに考える

道路や駐車場で座り込んだときは、気持ちに寄りそうより先に、まず安全な場所に移動させてください。抱っこで移動してから「まだ遊びたかったね」と気持ちを受け止める、という順番で大丈夫です。人が多い場所や車の近くでは、手をつなぐ・抱っこするなど大人がしっかり守りましょう。

予定に余白をつくる

出発時間を15分ほど早めに見積もっておくだけで、ぐずっても「まあ、いいか」と思える余裕が生まれます。泣いてしまった日は「今日はこういう日」と割り切ることも、立派な工夫のひとつです。

保育士ゆずせんせいのひとこと

周りの目が気になることもあると思います。でも、1歳さんが道で泣くのはごく自然なこと。安全さえ守れていれば、ママは十分がんばっていますよ。

ママが一人でがまんしすぎないために

イヤイヤへの対応は、気持ちのエネルギーをたくさん使います。うまくいかない日があるのは当然です。パートナーと「朝の着替えはお願い」「歯磨きは交代で」と分担したり、家事を一部手放したりして、ママが休める時間も確保してください。

イヤイヤが極端に強く続く、言葉や体の発達で気になることがある、という場合は、かかりつけの小児科や乳幼児健診、園の先生に相談してみましょう。ママ自身がつらい気持ちが続くときは、自治体の子育て相談窓口や医療機関に頼ることもためらわなくて大丈夫です。

まとめ:まずはこれだけ試してみて

1歳のイヤイヤ期は、自分の気持ちが育ってきたからこそ見られる姿です。着替え・歯磨き・外出のどれも、完璧を目指すより「少しラクになる工夫」をひとつずつ取り入れていけば十分です。

まずはこの3つから

  • 着替えは2枚から選ばせて、最後のひと手間だけ任せる
  • 歯磨きは「自分で」と「仕上げ」に分けて短く終える
  • 外出は次の楽しみとセットで、終わりを先に伝える

がまんしすぎず、うまくいかない日は「そんな日もある」で大丈夫。ママが少し肩の力を抜けることが、子どもにとってもいちばんの安心につながります。

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